2017年に経営方針発表会を始めてから、社内外には大きな変化がありました。
具体的には、会社が経営方針を示すことで、目指す方向の目線合わせができ、一体感の中で仕事ができるという状況が生まれました。
そして、自分たちで考え、決めた目標に向かって、前向きに仕事に取り組む姿勢が見えるようになりました。
社員からすれば、「やらされ感」があったかもしれません。
ただ、自分自身の一年を振り返り、想いを整理し、目標を立て、周囲の人に内容を聞いてもらうことで、仕事に向かう姿勢ができていきました。
また、毎年の経営方針発表会の場を借りて、私から社員へ日頃の感謝の気持ちを伝えるようになったことで、気持ちがひとつになっていきました。
そして、6年間の発表会を通じて、最も変化があったのは、経営者としての私自身でした。
社員に責任を感じ、積極的な行動を取ってもらうためには、まずは私自身が人として信頼してもらい、責任を取る姿勢を示すことが、経営者としての「あるべき姿」だという自覚が、経営方針発表会を通じてはっきりと芽生えました。
社長になった2015年頃より、日本最後のもくめん業者として、マスコミに取り上げられるようになりました。
最初は新聞各社からはじまり、やがて、高知の放送局が取り上げて下さるようになり、キー局民放、NHKBS、そして今年はついに、NHKの地上波放送にも取り上げて頂けるまでになりました。
弊社のような小さな会社が、なぜこれほどマスコミに取り上げられることができたのか…
最期のもくめん屋という希少性はもちろんあったにせよ、会社に愛着を持ち、真摯にものづくりに携わる社員の働く姿や社風が、マスコミの方の心を動かしたからだと感じており、それは経営方針発表会を通じて培われた成果だと、ハッキリと実感しています。
当然ながら、世の中にはもっと素晴らしい会社や目指していきたい会社はたくさんありますが、社会の中で輝ける会社でありたい!
そう思って日々進んでいます。
代表取締役 戸田実知子