①よりの続き
初めての経営方針発表会は、工場長に協力をお願いし、工場長と私、日頃ご指導を頂いていた先輩社長3人と、顧問としてお世話をなっている方の6人で開催しました。
私は生まれて初めて、経営方針や計画を立て、それを発表するという体験をしました。
少人数とはいえ、経営目標を外部の方の前で発表するということは有言実行を誓うということにもなります。強い緊張感を伴いました。
そして、私と同様に工場長もかつてない程緊張していたと思います。私達なりに覚悟と決意が必要な発表でした。
経営方針発表会の後、工場長に変化が見えました。それまでも、責任感のある頼もしい工事長でしたが、会社に対しての愛着や、工場の責任者としての自覚がより感じられるようになりました。
工場長の変化を見て、翌年2018年は社員全員参加で行おうと決めました。
私が、前期の振り返りと、今期の目標を考えて下さいと、伝えた時は全員、目が点になっていました。製造メーカーの社員は普段は、寡黙にものづくりをしています。
普段、自分の考えをテキストにまとめて、人前で発表するという作業を行うことはほとんどなく、みんな苦労をしながら発表内容を考えてくれました。
いきなり多くのお客様をお招きするのは、ハードルが高すぎると判断し、当時の高知県産業振興センターの担当者や、今日ご参加の宮崎先生などをお招きして、少人数で行いました。
私は、その時の経営方針発表会で、初めて社員一人一人に感謝の気持ちを伝えました。その頃の私は荒削りで、未熟で、自分のやっている事に精一杯でした。
社員がやるべきことを全うしながら仕事をしてくれていることに感謝をしつつ、言葉に出して労うことが十分できていませんでした。
経営方針発表会を機会に改めて、一人一人に感謝の気持ちをしっかりと伝えました。
社員も振り返りと目標を堂々と発表し、終わった時は安堵と、やり切ったという感動に包まれていました。全員参加の経営方針発表会が終わったあと、社内はそれまでよりよい雰囲気になりました。
そして、その翌年2019年は、ご招待の範囲を広げ、お世話になっている企業様や、金融機関の皆様など20名ほどのお客さまをお招きして開催。
社員一同、それまで以上に大変緊張していましたが、しっかりと自分達の役割を全うし、無事終了しました。
③に続く