全国に「林業女子会」というグループがあります。
2010年に京都で生まれた任意団体で、林業に関わる仕事や活動をしていた女子たちが、さまざまなネットワークやSNSを通じて集まり「女子のチカラで林業を盛り上げたい」と発足されました。
林業女子を立ち上げたのは、井上有加さん。
今回のパネリストでもある井上さんは、結婚を機会に高知に来られ、現在は工務店経営のご主人と共に、高知県産材にこだわった家づくりをされています。井上建築
さて、今回の講座は、かの隈研吾氏が校長先生を務める、高知県立林業大学校の主催。
林業女子会が企画され、女子会のメンバーの知り合いからのご縁でお声をかけて頂きました。
参加メンバーは、井上さんはじめ、高知県の木の魅力を伝えたいと、家具業界では珍しい針葉樹で家具作りを始められた「イータスインザルーム」の江西由起さん。木工業界の仲間としていつも仲良くしていただいている大好きな先輩です。イータスインザルーム
次に樹木医の片岡日出美さん。人と樹木の理想的な社会づくりに携わりたという想いから6年間勤務した会社を退職、HARDWOOD株式会社を立ち上げ、取締役に就任されています。HARDWOOD株式会社
さて、このような豪華なメンバーに囲まれはしたものの林業女子のキャリアなどを語るほどの経歴などなく、MCを取り巻くひな壇芸人のごとくお話しをすればよいのだろうかと正解が見つからないままパネリストデビューの日を迎え、林業大学校に向かいます。
高知県立林業大学校は、森林率日本一の高知県で、林業、木材産業、木造建築の各分野で基礎から専門的な技術までをしっかり学べる学校です。高知県の林業を担う素晴らしい人材を育てることを目的として、平成27年4月に高知県立林業学校として先行開校し、平成30年4月からは専攻課程を加え、高知県立林業大学校として本格開校しました。
高知県立林業大学校より
今回は会場でのリアル参加とzoom参加のハイブリッド開催で、会場はすでに準備万端です。
開始時間まで学校内を探検してみました。
ここに、隈研吾校長先生がいらっしゃる空間なのねと、室内をチラ見させて頂きながら、さらに見学。
林業大学らしく、木材がギャラリー展示されつつ壁材として成立しています。
私はもくめんに関わる以前から、木材が好きで、結婚して新築した自宅は木造建築にしましたたが、床や柱として利用したのが、この桧の板目です。
桧の板目は、自然なベージュとグラデーションが美しく見ていて落ち着く色と模様。
以下の写真は、桧の板目の節あり。
節の部分がアクセントとなり、ワイルドな文様で、こちらもいい味が出ています。
こちらは玄関前のディスプレイコーナー。
さて、いよいよスタートです。
みなさんもスタンバイ完了。
本番では、各自の経歴やキャリアを紹介し、それぞれのパネリストに質問を出し合いながら和やかに進行。
パネリストの林業女子達は、自から目標と希望を抱いて歩む人あり、他の選択肢もありながら今の選択をした人あり、皆さん子育てをしながら逞しくキャリアを全うしていました。
視聴者されていた林業関係者の方からは「女性社員と接する上で気をつける事は?」の質問に対し、「相談があれば、解決しようと思わず話しを聴いて共感してあげてください」などのアンサーがあり、穏やかな雰囲気のまま2時間の講座はお開きとなりました。
まとめとして、働く女性は子育てとの両立など悩みはありつつ、周囲の理解や援助を受けながら、軽やかながら気合いと根性で生きていること、また高知県は周囲の理解から女性が管理職として活躍しやすい環境があり、起業に適しているのでは!と改めて感じました。
パネリストという貴重な初体験は心躍る楽しい体験となりました。
お声をかけていただいた林業女子会や、主催者の高知県立林業大学校、またご参加くださった全国の皆様に心から感謝を申し上げます。