完全天日塩を作る田野屋塩二郎さんに、もくめん塩のオーダーを引き受けて頂くこととなりました。
なにはともあれ、暫時、桧の木毛を送ろう。
そして、どんな風にお塩がつくられるのか、視察に行こう。
塩二郎さんと打ち合わせし、桧の木毛を送った後、製塩所を訪ねる約束も交わします。
で、7㎏の木毛をドドンと送付。
圧縮した木毛は、結束を解くと、かなりの量になります。塩二郎さん、驚くかもと思いつつ、桧の木毛の香りを欲深く求める気持ちが勝ります。
そして、1週間後、塩二郎さんの製塩所を訪ねました。
こちらが、製塩所です。
奥の建屋では、上から海水を流して、塩の濃度を高めた海水を作ります。
そして、オーダー塩を作っているハウスへ向かいます。
塩作りの聖地という、厳かな気配を感じつつ、一礼してから、入ります。
ハウスの中は、無臭で、清廉な空気感。
トレーには一つずつ、異なったオーダーのお塩が並べられていました。
なんと豪華な、バラのお塩
カ、カニですか?
幼虫?いや、ナッツや!!
などど、驚きながら、質問攻めにしつつ、ありがたい光景に目が釘付け。
塩二郎さんのお塩は、言わずと知れた「完全天日塩」
1時間おきに一箱ずつ手で攪拌し、塩と対話しながら、ミネラルの成分を組み合わせ、粒の大きさや、味に違いをつけ、しかも、他の物の風味までしっかり付ける。
そして、プロも認める美味しさ。
塩二郎さんは、未婚だそうですが、恋愛をすると、塩の味が変わるので、塩作りをする限りは、結婚もしないと決めているそうです。
前回のブログで、初対面の塩二郎さんに「変態ですね」と投げかけた、と書いたところ、読んでくれたライターの友人から「塩二郎さんに変態なんてよう言うたね」とあきれ顔で諭され、一瞬反省していました。
ですが、また言います。
「田野屋塩二郎さんは、もの作りの変態です」
変態になりたくても、なり切れない、凡人からの嫉妬。
あー、すごい!
次回に続きます。